アメリカの国際監査法人『デロイト』が毎年公表してるサッカークラブの収入長者番付「フットボール・マネーリーグ」の2017年版(2015-16シーズン)の検証シリーズです。以下が2017年版にランクインした20クラブになります。
1位マンチェスター・ユナイテッド(ENG):840億円 [3位/675億円]
2位FCバルセロナ(ESP):757億円 [2位/729億円]
3位レアル・マドリー(ESP):756億円 [1位/750億円]
4位バイエルン・ミュンヘン(GER):722億円 [5位/616億円]
5位マンチェスター・シティ(ENG):640億円 [6位/602億円]
6位パリ・サンジェルマン(FRA):635億円 [4位/625億円]
7位アーセナル(ENG):571億円 [7位/566億円]
8位チェルシー(ENG):546億円 [8位/546億円]
9位リヴァプール(ENG):492億円 [9位/509億円]
10位ユヴェントス(ITA):416億円 [10位/421億円]
11位ボルシア・ドルトムンド(GER):346億円 [11位/364億円]
12位トッテナム・ホットスパー(ENG):341億円 [12位/335億円]
13位アトレティコ・マドリー(ESP):278億円 [15位/243億円]
14位シャルケ04(GER):273億円 [13位/286億円]
15位ASローマ(ITA):266億円 [⚠16位/235億円]
16位ACミラン(ITA):261億円 [14位/259億円]
17位ゼニト・サンクトペテルブルク(RUS):239億円 [⚠ ランク外/参考・218億円]
18位ウエストハム・ユナイテッド(ENG):234億円 [⚠ 20位/209億円]
19位インテル・ミラノ(ITA):218億円 [19位/214億円]
20位レスター・シティ(ENG):210億円 [ランク外/参考・178億円]
※ESP=スペイン、ENG=イングランド、GER=ドイツ、ITA=イタリア、FRA=フランス、RUS=ロシア
※[]内は前年の順位および当時の金額。 レートは2017年・1月時点の平均1€=約122円で換算。
※⚠ のクラブは前回のレポート公開後に変更されたことによって新たにランクインまたはランク外となっており、あくまでレポート内で公開したランキングを基にしておりますので予めご了承ください。
■レアル・マドリーの連続トップを阻止したマンチェスター・ユナイテッド
2017年版ランキングの「最大のサプライズ」となったのは、これまで11年連続トップを維持してきたレアル・マドリーが3位にランクダウンしたことでしょう。そしてレアル・マドリーの12年連続トップを阻止してトップになったのがマンチェスター・ユナイテッドとなりました。トップとなったマンチェスター・ユナイテッドの収入3部門の内訳に関してはプレミア・リーグ編で詳細を検証したいと思います。
また、それ以外の特徴としては前回のランキングの順位と比較してほとんどが同順位のクラブが多く、ほぼ順位に変動が見られなかったことでしょう。そして、もうひとつ2017版ランキングの注目ポイントとしては「奇跡の優勝」と代替的に報じられ2015-16シーズンのプレミア・リーグの優勝を果たしたレスター・シティが20位にランクインしたことに尽きます。
国別では、前回の9クラブから8クラブに減ったとはいえ今回も最多クラブ数を維持したプレミアリーグをはじめ、セリエA4クラブ、ブンデスリーガ3クラブ、リーガエスパニョーラ3クラブ、リーグアンおよびロシアプレミアリーグ1クラブでトップ20が構成されるランキングとなりました。
■欧州サッカー界に影響を及ぼす存在となったパリ・サンジェルマンとロシアから初ランクインのゼニト・サンクトペテルブルク
そして2017年版でそれぞれ唯一となったリーグアンのパリ・サンジェルマンとロシアプレミアリーグのゼニト・サンクトペテルブルクの2クラブを取り上げます。
※[]内は前年の順位および収入額、 内訳はチケット収入・テレビ放映権料・スポンサー料(広告など)の3部門。
6位パリ・サンジェルマン 635億円 [4位/625億円] チケット収入113億円、放映権料150億円、スポンサー料372億円
17位ゼニト・サンクトペテルブルク 239億円 [⚠ ランク外/参考・218億円] チケット収入13億円、放映権料49億円、スポンサー料177億円
まずは前回のランキングでの4位から6位にランクダウンしたパリ・サンジェルマンですがランクダウンしたとはいえ、収入3部門のうちチケット収入と放映権料は微増しており事実上は前回と‶ほぼ横ばい″といえる結果といえるでしょう。そして「良くも悪くも」欧州サッカー界に影響を及ぼす存在となったパリ・サンジェルマンにとって‶不安要素″といえるのはファイナンシャルフェアプレー違反による制裁を受ける可能性だけではないかと思われます。
そしてロシアプレミアリーグから唯一のランクインとなったゼニト・サンクトペテルブルクの収入3部門の内訳を見ると圧倒的にスポンサー料が7割強を占めており、今後もフットボール・マネーリーグのトップ20入りには継続的な欧州主要カップ戦の出場が不可欠であるといえます。
次回は、最多8クラブのランクインとなったイングランド・プレミアリーグです。
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