フットボール・マネーリーグ2016(2014-15シーズン)の検証4回目は20クラブ中4クラブがランク入りしたイタリア・セリエAです。
■収入もリーグ成績と同様の勢力図
※[]内は前年の順位および当時の金額。 レートは2016年・1月時点の平均1€=約130円で換算。内訳はチケット収入・テレビ放映権料・スポンサー料(広告など)の3部門。
10位ユヴェントス 421億円 [10位/377億円] チケット収入68億円、放映権料258億円、スポンサー料95億円
14位ACミラン 259億円 [12位/337億円] チケット収入30億円、放映権料103億円、スポンサー料126億円
16位ASローマ 235億円 [ランク外/参考・171億円] チケット収入41億円、放映権料148億円、スポンサー料46億円
19位インテル・ミラノ 214億円 [17位/221億円] チケット収入29億円、放映権料126億円、スポンサー料59億円
■横ばいのユヴェントスと長期低迷するミラノ2クラブとの格差
前回と同様10位にランクインしたユヴェントスはリーグ連続優勝と併せてチャンピオンズリーグでファイナルに進出を果たしたことによる放映権料収入が増額したものスポンサー料が前回より20億円ほど減額した結果大きな変動は見られないランキングとなりました。
2014-15シーズンの低迷によって更なるランクダウンになることが予想されると前回で予想されたランキングとなったのがACミランとインテル・ミラノです。ミラン、インテルともに前回よりもさらに2ランクダウンとなりました。
まず両クラブに共通するのがリーグ戦での低迷によってミランは放映権料、インテルはスポンサー料と前回よりも著しく減収によって大幅なランクダウンにつなったことでしょう。
これは言うまでもなく、これまでの長期にわたるチーム不振によるものですが2015-16シーズンを振り返るとミハイロビッチ監督解任後に失速したことでリーグ戦を7位で終えたミランに対し苦しみながらもリーグ戦を4位で終えたインテルと、次回の『フットボール・マネーリーグ2017』ではランキング自体に大きな変動は見られなくても収入内訳では差が出るかもしれません。
■2年振りにランクインしたローマ
そして今回のランキングには2年振りにASローマが16位にランクインしました。収入の内訳をみると放映権料が突出しており、これは2013-14シーズンと2014-15シーズンの連続でリーグ戦2位となったことでチャンピオンズリーグ出場権を得たことによる放映権料収入で増額したと思われます。
あえて課題を挙げるとするなら2013-14シーズンから胸スポンサーが不在となっている状態が続いているように成績と反して「名門ローマ」のブランド復活には、まだ至っていないことを証明していると言えます。成績と共にブランディングを高める運営を行うことが必要になりそうです。
次回、検証シリーズはスペイン・リーガ・エスパニョーラです。
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