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欧州サッカー連盟(以下・UEFA)が2013-14シーズンから施行したファイナンシャルフェアプレー(以下・FFP)違反により、マンチェスター・シティとパリ・サンジェルマンに高額罰金およびチャンピオンズリーグ(以下・CL)における登録人数制限といった処分を科す見通しであることを欧州各メディアが報じました。

 

報道によるとマンチェスター・シティには、この処分に関してUEFAとの交渉で6,000万ユーロ(約84億4,000万円)の罰金並びに来シーズンのCLでの登録可能人数が現状の25名から21名に制限されるという処分が通達され、現在は制裁の内容と細かい条件について話し合っており、マンチェスター・シティは3年間の分割での支払いで了承しているとのこと。

一方のパリ・サンジェルマンは、マンチェスター・シティと同様に来シーズンのCL登録可能人数21名への制限と6,000万ユーロの罰金を3年以内に支払うことに加え、6,000万ユーロの移籍金総額制限・年俸総額増加の禁止が科され、さらに2014-15シーズン終了までに3,000万ユーロ(約42億2,000万円)の赤字を削減する義務も負うことになります。

両者を比較するとパリ・サンジェルマンの処分が厳しい印象です。

 

 ■CL出場を認めない制裁も

FFPはUEFAのミシェル・プラティニ会長が提唱して欧州各クラブの財政健全化を目指して2011年6月から導入された制度ですが、その具体的な内容についてサッカー専門ウェブメディア『フットボールチャンネル』で、FFPの詳細に関する記事が掲載されています。

http://www.footballchannel.jp/2014/03/04/post29006/

 

記事にもあるように、FFPはクラブが支出する移籍金・人件費などの経費が、クラブが純粋に得たサッカーによる営業利益を超えてはならないというルールを原則とし、最も重い処分としてはCLやEL(ヨーロッパリーグ)への出場権を獲得した場合でも参加が認められない「UEFAクラブライセンス未発行」という制裁が科されます。初回となる2013-14シーズンは過去2シーズン(2011-12、2012-13シーズン)の合計収支から経営状況を審査。

それで赤字だったとしても、2014-15シーズンまでは赤字許容額を4,500万ユーロ(約63億円)以内、2015-16シーズン~2016-17シーズンまでは3,000万ユーロ以内に設定されていますが、パリ・サンジェルマンの場合は2014-15シーズン終了までに3,000万ユーロ以内に短縮することが義務付けられたことになります。

 

■明暗を分けた?スポンサー契約

また記事には処分が下されるマンチェスター・シティとパリ・サンジェルマンについても言及しており、まずパリ・サンジェルマンが2016年まで総額10億ドル(約1,000億円)といわれるスポンサー契約を締結した『カタール観光局』とパリ・サンジェルマンを運営するカタール王族系投資グループとの不透明な関係性を取り上げてますが、結果として「処分が下される」ということはカタール観光局とのスポンサー契約をUEFAが容認しなかったことを意味します。

Qatar Tourism Authority

そして、マンチェスター・シティも2011年に「ユニホーム胸スポンサー」と「スタジアム命名権」を含めた4億ポンド(約680億円)となる10年間のスポンサー契約を締結した『エティハド航空』が、その株式をアブダビ政府が100%所有する企業でありマンスール・オーナーがアブダビ王族の一人であることでパリ・サンジェルマンと同様な関係性を指摘されるも、このスポンサー契約をUEFAは容認しました。

Etihad Stadium

皮肉にも同様な関係性を持つスポンサーとの契約が、処分内容の明暗を分けたかのような印象を与えることになりました。

 

■2クラブの処分が審査動向の見極めに

UEFAは、マンチェスター・シティとパリ・サンジェルマンのほかに7クラブほど審議対象になっていることを明らかにしていますので、そのほかに処分対象となるクラブが出てくる可能性もあります。

FFP違反として最も重い処分がUEFAクラブライセンス未発行となることで、これから欧州の各クラブは正式に下されることになるマンチェスター・シティとパリ・サンジェルマンの処分内容から審査の動向を見極めることが必要となりそうです。

 

 

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