サッカークラブの練習場やスタジアムの芝生の手入れを行うのがグラウンドキーパーです。グラウンドキーパーはグラウンドの芝生を管理する人のことを言い、正確にはクラブに雇用されるのではなく、クラブから委託を受けた造園業者などに勤務することがほとんどです。
グラウンドキーパーの業務は、まず朝早く練習場の芝の状態を観察することから始まり、その日の状態により水を撒き、芝刈りや施肥、エアレーション(芝生に穴を開けて新鮮な空気を土中に送り込む作業)などを行い、雨で芝生の手入れが出来ない日には芝刈り機などの機械のメンテナンスを行います。
試合が行われるスタジアムでは、芝刈りと共にライン引きも行います。そして試合中は芝の状態を観察し、プレーによって穴が開いていないか、めくれ上がった部分ができないかと常にチェックをし、前半で芝がはがれた箇所が出た場合にはハーフタイムにはがれた箇所を直すなど、 試合内容よりも芝の状態を常に意識することになります。
一見、グラウンドキーパーの業務はほとんど同じ作業の繰り返しのように見えるかもしれませんが、しかし、雨の量・気温・季節など環境は日々変化しますので、 芝や土壌の知識は当然重要になりますが、どんな状況になっても対応できる経験力が何よりも重要な仕事といえるでしょう。
あるグラウンドキーパーは選手から感謝の言葉をかけてもらえるなど、プレーしている選手や監督・スタッフに満足してもらう事がグラウンドキーパーとしての喜びだと言います。
グラウンドキーパーになるには、芝生のことなどを学べるスクールに行くことも重要ですが、必要な知識や経験は現場で培なわれます。そして何より最も大切な事が芝生に対する愛情と情熱になります。
※参考文献『愛するサッカーを仕事にする本』(アスペクト)
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