サッカー欧州 | サッカービジネス レポートファイル - Part 3のブログ記事

このほど、サッカー専門誌『サッカーキング』に選手の給与高騰と放映権料高騰が互いに関連するとした記事が掲載されました。

http://www.soccer-king.jp/news/world/world_other/20140121/163700.html

 

記事は、世界移籍金最高額の8,600万ポンド(記事公開時・約137億5,000万円)でトッテナムからレアル・マドリーへ移籍したウェールズ代表MFギャレス・ベイルと同じレアル・マドリーのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドらの高額年収を事例にしています。

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こうした現在の欧州サッカーにおいてトップクラブが1週間に選手たちに支払う給与が約1,600万円にも上るのは普通とのことです。

 

 ■選手の年棒額に影響を与える放映権料

そこで、ロナウドやベイルをはじめとした選手らの年収が高額化する背景にあるのがリーグ放映権料の高騰による影響だとしています。

記事ではイングランド・プレミアリーグの放映権料を取り上げ、それによるとプレミアリーグの試合中継をほぼ独占的に放映する『BSkyB』が2012年夏に毎シーズン116試合を放映する権利を史上最高額の約3,680億円の3年契約で更新しましたが、独占状態だった『BSkyB』以外にもプレミアリーグの放映権が購入されていることがポイントです。

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それは、通信会社『BT Sport』が毎シーズン38試合を放映する権利を約1,180億円の4年契約で購入したことをはじめ、他にプレミアリーグのハイライト番組「マッチ・オブ・ザ・デイ」を放映する『BBC』が約288億円、海外TV局 への放映権売却やインターネット上での放映権を合わせると約8,000億円になります。

 

 ■放映権料高騰がサッカーファンにも影響

最後に記事では「この先、放映権料がどこまで上昇するのかは定かではないが、イングランドだけでなく、欧州サッカー界全体が下部リーグに至るまで豊富な資金に守られている事は間違いなさそうだ。」と締め括られてますが、特にタイトル獲得を求められるビッグクラブにとって有力選手を獲得するための収入源が放映権料であるということになります。

サッカーの放映権料に関しては、リーガ・エスパニョーラのテレビ放映権料でも議論が巻き起こるほどクラブにとっては重要な収入源であるのは明白です。

しかし、今後も放送権料の高騰が続けばサッカーファンにも影響を及ぼすことになります。それを物語るのが昨年『スカパーJSAT』がW杯ブラジル大会の放映を放送権料高騰により撤退したことでもいえます。

これ以上の放送権料高騰が「観る側の負担」になるような事態は避けてもらいたいところです。

 

 

このほどスポーツ総合誌『スポルティーバ』のウェブ版に「アディショナルタイム」を利用して広告としての付加価値(ふかかち)を付けた時計メーカーの戦略を取り上げた記事が掲載されていました。

http://sportiva.shueisha.co.jp/series/watch/2013/10/21/post_51/index.php

 

サッカーで前後半45分を終了した後もその間に試合が止まった場合に空費された時間を追加するアディショナルタイムがあり、特に後半終了時に注目されるアディショナルタイムが掲示される「レフリーボード」に目を付けたのがスイス時計メーカーの『ウブロ』です。

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ウブロは、第4審判が掲げるレフリーボードの空きスペースにブランドロゴを入れることをFIFAとUEFAに持ちかけ、FIFAのブラッター会長はかつてスイス時計メーカーの『ロンジン』に勤めていたことやウブロの本社とUEFAの本部が近いことでUEFAのプラティニ会長とウブロのビバー会長が友好関係であることなどにより実現することになります。

記事によると広告金額も割安だったようですが、緊迫した展開になるほど後半のアディショナルタイムを告げるレフリーボードは注目される存在になり、これまで前例のなかった「HUBLOT」のロゴが入ったレフリーボードの広告効果は絶大だったとしています。

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ルール改正によりアディショナルタイムが設けられるようになるまで選手交代以外に使用されることが無かったレフリーボードに付加価値を与えたのが、ある意味でアディショナルタイムと関連性を持つ時計メーカーのウブロだったことは必然でしょう。

サッカーというコンテンツに、まだ隠された付加価値があることも示唆しています。

 

 

7日にスペインの新聞『マルカ』が報じたところによると、ロシア・プレミアリーグのアンジ・マハチカラが世界最高年棒を誇るカメルーン代表のFWサミュエル・エトーら主力選手が離脱する可能性が高いことを報じました。

 

アンジは今シーズンのリーグ開幕から4試合消化時点で2分2敗と降格圏に沈んでおり、就任16日でフース・ヒディンク監督が辞任するなどの混迷を深めており、ロシアのメディアによるとケリモフ会長はクラブの年間予算を5,000~7,000万ユーロ(約64億~89億6,000万円)に削減する大規模リストラを敢行する方針を決定。

これにより世界最高年棒の2,000万ユーロ(約25億6,000万円)のエトーは契約切れとなる2014年以降は700万ユーロ(約8億9,600万円)に大幅ダウンの提示がされる見通しとなり、アンジを離れるかもしれません。

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他にも何名かの主力選手もアンジからの移籍を視野にしているようです。アンジはロシアの大富豪であるケリモフ会長がオーナーとなった2011年からロベルト・カルロスの獲得を発端に巨額投資を行ってきました。

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しかし、タイトルはカップ戦の準優勝のみでロシア・リーグという市場規模から見て収支のバランスを無視した選手獲得をしてきたことによる“巨額投資のツケ”の清算は時間の問題だったと思います。

 

 

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