フットボール・マネーリーグ2014(2012-13シーズン)の最初となる検証1回目は20クラブのうち1クラブのみがランクインしたフランス・リーグアンです。
■リーグアンで唯一ランクインしたPSG
※[]内は前年の順位および収入額、 レートは2014年・2月時点の1€=約140円で換算。内訳はチケット収入・テレビ放映権料・スポンサー料(広告など)の3部門。
5位パリ・サンジェルマン 558億円 [ランク外/参考・470億円] チケット収入75億円、放映権料127億円、スポンサー料356億円
リーグアンで唯一のトップ20に入ったパリ・サンジェルマンの収入3部門の内訳を見るとスポンサー収入が356億円と全体の64%を占め、その他2部門を合わせても36%と収入の7割近くをスポンサー収入で得ていることになります。
■PSGの実質スポンサー『カタール観光局』
そのスポンサー収入の多くを占めているのが、2016年まで総額10億ドル(約1,000億円)とされるスポンサー契約を締結した『カタール観光局』によるものです。
それを象徴するのが、2012-13シーズン前にズラタン・イブラヒモビッチをはじめエセキエル・ラベッシ、マルコ・ヴェッラッティ、チアゴ・シウバなどの大型補強を行いシーズン途中の2013年からはデビッド・ベッカム獲得と、豊富な資金を得たことを示しました。
■FFP違反による処分
2013-14シーズンもエディンソン・カバーニを獲得し、リーグアン2連覇とチャンピオンズ・リーグでも2大会連続でベスト8入りを果たしたパリ・サンジェルマンにも大きな逆風が吹きます。
欧州サッカー連盟(UEFA)が2013-14シーズンから施行したファイナンシャルフェアプレー(FFP)に違反したとしてパリ・サンジェルマンに対し、2014-15シーズンからのチャンピオンズ・リーグ登録可能人数25名から21名への制限と6,000万ユーロ(約82億円)の罰金を3年以内に支払うこと、6,000万ユーロの移籍金総額制限・年俸総額増加の禁止が科されました。
パリ・サンジェルマンにとって2014-15シーズンは3,000万ユーロ(約42億2,000万円)の赤字削減をシーズン終了までに行うことも義務付けられていることで、大きな節目のシーズンになります。
次回は『フットボールマネーリーグ2014』でも最多6クラブがランク入りしたイングランド・プレミアリーグです。