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2014年4月27日時点でチャンピオンズリーグ(以下CL)ベスト4進出およびリーガ・エスパニョーラでは、欧州で最も資金力を誇るレアル・マドリーやFCバルセロナを抑えて首位に立つ快進撃を続けている『アトレティコ・マドリー』。

 

そのアトレティコ・マドリーに関し、このほどイギリスの大手通信社『ロイター通信』が経営面では深刻な問題が存在しており、現在のような好調を来シーズン以降も続けるためには継続してCLに出場することが必須であると報じました。

Atletico Madrid

現状でアトレティコ・マドリーの年間収入額は約1億2,000万ユーロ(約169億円)だとされています。しかし、経済専門家の研究によれば、アトレティコ・マドリーは2011-12シーズンの時点で5億ユーロ(約705億円)以上の負債を抱えており、収入の90%以上を選手やスタッフの人件費に割いていることが明らかにされています。

 

■シメオネの監督就任で躍進

躍進のキッカケとなったのが、2011年途中に監督就任したディエゴ・シメオネであり、シメオネが指揮官となって以降アトレティコ・マドリーは、レアル・マドリーやFCバルセロナに対抗できるクラブへと転換。

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2011-12シーズンのヨーロッパリーグをはじめ、2012-13シーズンのレアル・マドリーとのマドリードダービーとなったコパ・デル・レイ決勝を延長戦の末14年ぶりとなるダービーに勝利し、UEFAスーパーカップでも優勝を果たします。

Atletico Madrid EL

 

その一方で、2013年の夏に総額6000万ユーロ(約84億円)から4500万ユーロ(約63億円)を受け取りASモナコに売却したFWラダメル・ファルカオをはじめ、FWフェルナンド・トーレス(チェルシー)、GKダビド・デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)、FWセルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ)などの売却やアゼルバイジャン観光局との1,200万ユーロ(約17億円)のスポンサー契約と『ナイキ』とのサプライヤー契約締結で収支のバランスを整え経営を維持してきました。

 

■経営維持にはCL出場が絶対条件

このアトレティコ・マドリーの経営状況について、バルセロナのビジネススクール『IESE』のジョーム・ロピス教授がロイター通信の取材に対して「アトレティコ・マドリーの経営状況は極めて厳しいが、今シーズンはチームがピッチ上で素晴らしい成績を残しているため、経営面の問題は話題になっていない。CLに出場し続けることでのみアゼルバイジャン観光局とのスポンサー契約を継続させ、より多くの企業からスポンサー契約の興味を惹きつけることができる」と語りました。

また、ロピス教授は「アトレティコ・マドリーがCLに残り続けるか、スポンサーを満足させるタイトルを勝ち取とらなければ、現在の不安定な経営状況から抜け出すことはできないだろう」と分析しています。

 

分析通りだとすると、すでにCLベスト4に残っていることや現時点のリーグ戦でも来シーズンのCL出場権も得ており、現状のスポンサーを満足させる結果を残していることで最低限の収入は確保したことになります。

後はリーグ戦を優勝出来るかが重要となるでしょう。レアル・マドリーやFCバルセロナを退けてリーグ制覇を成し遂げた場合には、新たなスポンサー獲得も容易となり経営危機解消に向けての大きな一歩となる可能性があるからです。

アトレティコ・マドリーの躍進は、経営危機解消に向けてのモチベーションもあるのかもしれません。

 

 

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このほどレアル・マドリー、FCバルセロナとリーガ・エスパニョーラを代表する2クラブのホームスタジアムである『サンティアゴ・ベルナベウ』と『カンプ・ノウ』の改修計画をそれぞれ正式に発表しました。

 

これまでにも両スタジアムの改修に関する報道は伝えられてきましたが、まずバルセロナがカンプ・ノウの収容人数を現在の9万8,000人から10万5,000人に増設、着工を2017年からを予定し、2021年までの完成を目指す改修計画を発表。

そしてレアル・マドリーも、その2週間後にサンチャゴ・ベルナベウを約4億ユーロ(約556億円)をかけて2017年までに改修を目指す計画を発表。

 

下記は、およそ7年前ほど前となる2007年に公開された改修後のカンプ・ノウのイメージ図で改修に係る総工費は6億ユーロ(約834億円)とみられており、この総工費をまかなうのに必要な費用がスタジアムのネーミングライツ(命名権)です。

 

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現地メディアによればバルセロナは、銀行から2億ユーロ(約278億円)の融資を受ける一方で1億5,000万ユーロ(約208億5,000万円)をネーミングライツの売却で確保したい意向であり、そのネーミングライツにバルセロナのユニフォーム胸スポンサーである『カタール航空』が30年間で3億5,000万ユーロ(約486億6,400万円)を支払うオファーを出したとも報じられています。

 

一方で改修計画の発表時に公開された改修後のサンチャゴ・ベルナベウの模型にもあるように改修された場合には開閉式屋根が設置され、それ以外にも商業施設・レストラン・ホテルが併設されることになり、ペレス会長は「新しいスタジアムは現在よりも30%高い利益を生み出すことができる」と会見で述べました。

 

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そしてネーミングライツもこれまでに『マイクロソフト』と交渉しているとされてきましたが、現地メディアは新たに『コカ・コーラ』が年間8,000万ユーロ(約111億2,000万円)でオファーを出す考えがあると報じました。

 

ほぼ同時期に両クラブの象徴といえるホームスタジアムの改修計画を発表したレアル・マドリーとバルセロナですが、特に後から発表したレアル・マドリーは事前にある程度の改修計画は決定していたと思われます。しかし、先にカンプ・ノウの改修が発表されたことで、これに対しての迅速な発表になったとみるのが妥当です。

 

レアル・マドリーとバルセロナは、スタジアム改修でも「エル・クラシコ」に臨んでいるのでしょう。

 

 

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2013年12月22日にイギリスの大手通信社『ロイター通信』が、リーガエスパニョーラ・バレンシアCFのアマデオ・サルボ会長がシンガポールの投資家ピーター・リム氏にクラブを売却する動きであることを報じました。

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バレンシア買収計画公表でレポートしてから1年が経過しようとしていたさなか、クラブ売却に向けて一気に動き出したことになり、サルボ会長によるとリム氏はバレンシアの株式の70%を買い取る予定となっています。

そしてクラブ買収が実現した場合にリム氏は、バレンシアのチャンピオンズリーグ出場権獲得を目標に1月の移籍市場で3,000万ユーロ(約42億6,000万円)から5,000万ユーロ(約71億円)の補強資金を捻出する準備をしているとのことで、これによりクラブは冬の移籍市場で思い切った補強が可能になります。

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しかし、このクラブ売却の鍵を握るのがバレンシアに約3億ユーロ(約426億円)を融資し、売却先を選定する立場にある『バンキア銀行』です。

現在、バレンシアはこの買収に関してバンキア銀行からの返答を待っている状況ですが、1月15日が返答期限となっているものバンキア銀行からは何も返答が来ていません。

 

バンキア銀行の沈黙に対し、サルボ会長はリム氏とのクラブ買収に関する正当性を主張し、早急に返答することを促していることからもバレンシアが是が非でもリム氏へのクラブ売却を実現させたいのかが伺えます。

2008年頃から明らかになった財政難から脱却して名門復活を目論むクラブサイドに対し、3億ユーロの融資をしたことによりクラブの破綻を回避させたという自負があるバンキア銀行にとって、リム氏はクラブの売却先として望んでいないということでしょう。

今回のリム氏への売却以前にバンキア銀行は、すでに売却先を探しているという報道もありますので1月15日の返答期限前にバンキア銀行が新たな売却先を見つけた場合に売却先の選定に時間がかかる可能性もあります。

 

 

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