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フットボール・マネーリーグ2015(2013-14シーズン)の検証2回目は20クラブのうち最多の8クラブがランク入りしたイングランド・プレミアリーグです。

 

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■フットボールマネーリーグ最多8クラブがランクイン

※[]内は前年の順位および収入額、 レートは2015年・2月時点の1€=約135円で換算。内訳はチケット収入・テレビ放映権料・スポンサー料(広告など)の3部門。

2位マンチェスター・ユナイテッド 699億円  [4位/593億円] チケット収入175億円、放映権料219億円、スポンサー料305億円

6位マンチェスター・シティ 559億円 [6位/442億円] チケット収入77億円、放映権料215億円、スポンサー料267億円

7位チェルシー 523億円 [7位/424億円] チケット収入115億円、放映権料225億円、スポンサー料183億円

8位アーセナル 485億円 [8位/398億円] チケット収入163億円、放映権料198億円、スポンサー料124億円

9位リヴァプール 413億円 [12位/336億円] チケット収入83億円、放映権料163億円、スポンサー料167億円

13位トッテナム・ホットスパー 291億円 [14位/240億円] チケット収入71億円、放映権料153億円、スポンサー料67億円

19位ニューカッスル・ユナイテッド 209億円 [ランク外/参考・156億円] チケット収入42億円、放映権料126億円、スポンサー料41億円

20位エバートン 195億円 [ランク外/参考・141億円] チケット収入33億円、放映権料142億円、スポンサー料20億円

 

■チーム低迷の損失を補ったスポンサー料

まずは、前回4位から2位に上昇したマンチェスター・ユナイテッドです。昨年の『フットボールマネーリーグ2014』で2013-14シーズンではリーグ優勝やチャンピオンズリーグ出場権喪失などで、その影響がどうなるのか?がポイントになるとしましたが、結果としてチームの低迷の影響でチケット収入は若干落ち込んだもの放映権料とスポンサー料が増収となりました。

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特に大幅増となったスポンサー料は、上記のように2013-14シーズンより胸スポンサーとなった『ゼネラルモーターズ』や『日清製粉』などをはじめするスポンサー増および契約料の恩恵によってリーグ優勝とチャンピオンズリーグ出場権喪失による損失を補ったことになります。

 

■プレミアリーグ収入増のカギとなる『テレビ放映権料』

その他にランクインしたマンチェスター・シティ、チェルシー、アーセナルは前回と同じ順位となりましたがいずれのクラブも収入増となり、久々のチャンピオンズリーグ出場権を得たリヴァプールも収入増となる9位にランクアップ。

また前回よりひとつ順位を上げたトッテナム・ホットスパーをはじめ、今回新たにランクインしたニューカッスル・ユナイテッドとエバートンと最多8クラブがランクインした要因が高騰し続けるプレミアリーグの『テレビ放映権料』です。収入内訳を見てもプレミアリーグの下位クラブほど『テレビ放映権料』がウエイトを占めていることを証明するランキングになりました。

 

次回はドイツ・ブンデスリーガです。

 

 

イギリスのメディアによると2015年4月3日時点でプレミアリーグ制覇に向けて首位を走るチェルシーに関し、指揮官のジョゼ・モウリーニョが「5月下旬ころに日本へのツアーを行うかもしれない」と明かしたことを報じました。

正式な発表ではないことから不明瞭な点もあるなか、もし実現することになれば2月にチェルシーから発表されたスポンサーの影響によるものでしょう。

 

■プレミアリーグ2位となるユニフォーム・スポンサー契約

2月26日(現地時間)に日本のタイヤメーカー『横浜ゴム』と公式ユニフォーム・スポンサー契約を締結したとチェルシーが発表しました。

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契約期間は2015-16シーズンからの5年間でトップチームからユースに至るまで全てのシャツに横浜ゴムのロゴが使われます。

公式には明らかにされていませんが、契約金の額は年間4,000万ポンド(約71億2,000万円)であるとされ、ユニフォーム・スポンサーとしてはマンチェスター・ユナイテッド(シボレー)の5,300万ポンド(約94億3,400万円)に次いでプレミアリーグで2位の契約金額だとされます。

 

■グローバル事業展開を後押しする包括的な契約

チェルシーと横浜ゴムとのユニフォーム・スポンサー契約については、これまで2005年から2015年までユニフォーム・スポンサーを務めてきた『サムスン』が撤退したことと併せて現地でも大きく報じられました。

そして、新たにユニフォーム・スポンサーとなった横浜ゴムもユニフォーム以外にホームスタジアム『スタンフォード・ブリッジ』への広告掲載やタイヤ関連の各種宣伝・販売促進物にチェルシーのロゴや選手・監督の使用などが可能となる包括的な契約です。

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http://www.yrc.co.jp/release/?id=2403&lang=ja

 

横浜ゴムは、2014年12月期決算を営業利益・純利益ともに3年連続で過去最高を更新しており、なかでも海外での売り上げが伸びていることからも欧州をはじめ北米、アジアなどグローバルな事業展開を目指していることが契約に踏み切った理由だとされます。

 

■日本でのプロモーションに必要となる来日ツアー

そして冒頭のチェルシーによる来日ツアーの実現ですが可能性は全くないとは言い切れません。

これまでチェルシーは2012年9月に公式HPの日本語版開設、2013年3月にサッカースクール開校と日本でのマーケティング活動を実施してきましたが、それ以降は目立ったプロモーションを行っていません。

そのような状況のなかユニフォーム・スポンサーとなった横浜ゴムが、チェルシーを前面に押し出したプロモーションの一環として来日ツアーが実現する可能性があると思われます。

チェルシーも公式HPの日本語版開設から日本で主だったプロモーション活動を行っていなかったことでも3年越しとなる「ジャパン・プロモーション」を実現させたいところでしょう。

 

 

プレミアリーグのマンチェスター・シティが2014年12月に新トレーニング施設『シティ・フットボール・アカデミー』(以下・CFA)を開設しました。

 

http://マンチェスターシティ.jp/News/Club-news/2014/December/City-Football-Academy-opens-announcement

 

■国と地元行政も期待するコミュニティ活性化

このCFAは、かつて化学工場だったとされる80エーカー(約32万平方メートル)の広大な土地に2億ポンド(約354憶円)をかけて建設されました。

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オープニングイベントに出席したイギリスのジョージ・オズボーン財務大臣は「私は若者の為にスポーツ施設の改善が必要だという信念を持っている。なので今日はシティ・フットボール・アカデミーのグランドオープンに携わる事ができて、とても喜んでいる」と述べ、そして「アブダビ・ユナイテッド・グループとマンチェスター市議会のパートナーシップは公共と民間パートナーシップの旗印であり、イングランドの北の地域での大きな投資であり、ビジネスに投資することで地元のコミュニティが活性化するとても大きなベンチマークである」とCFAが地域コミュニティの活性化へ繋がる期待を寄せます。

 

■16.5面のピッチをはじめとする魅力ある設備

CFAが有する施設には、選手がミーティングで使用する56の座席数を備えたTVホール、キングサイズのベッドとバスルームを備えた宿泊設備、アカデミーと女子チームが使用する7,000人収容のスタジアム、チームカラーである「水色」を施した人口芝ピッチなど各施設とも魅力的ですが、特に施設の規模を象徴する16.5面を有するピッチは名立たるトップクラブの施設を上回るピッチ数です。

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また、CFA内でトップチームが利用する施設には低酸素室、負傷者のためのハイドロセラピー・エリア、 選手の動きをモニターする水中カメラのついた水中ランニングマシンを完備し、他にもラウンジ、食堂、選手やコーチがトレーニングの様子を振り返ることが可能なTVルームも。

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さらに選手に対する税金・メンタルヘルス・飲酒・ドラッグ・ソーシャルメディアなどの問題についてアドバイスを行う部門も設置されているとされます。

 

■トレーニング複合施設からトレーニング複合商業施設への可能性

もうひとつの特徴としてCFAはホーム『エティハド・スタジアム』と橋でつながっていることでしょう。スタジアムとのアクセスが容易になることで試合時などにはスタジアムを訪れる観客やサポーターにCFAの魅力を伝えることにもなるのです。

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CFA建設計画の決定以降にシティ幹部らは、施設の一部を地元のコミュニティへの使用が可能なアイディアを得るために世界中の施設を巡ったされます。

現状でCFAはトレーニング・コンプレックス(トレーニング複合施設)としての運営方針となっているようですが、地元市民のコミュニティ使用が可能なCFAの規模およびエティハド・スタジアムとの好アクセスを活かすのであれば、将来的に飲食・物販・サービスなど「商業施設」の要素も有する『複合商業施設』になる可能性もあるでしょう。

複合商業施設化が実現すれば「シティ・ブランド」を有するテーマパークになるはずです。

 

 

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